来客者はトイレを見ている! 好感度を上げる掃除法を掃除のプロに聞きました

来客者はトイレを見ている! 好感度を上げる掃除法を掃除のプロに聞きました

来客者の約75%がついついトイレをチェックしている!?

ママ友を呼んでの「お家ランチ会」や親戚の来訪など、人が来る予定のとき、部屋の掃除は念入りにしますよね。玄関やリビングなどの人目につきそうなところはしっかり掃除しますが、トイレを見逃してはいませんか? 「まさかトイレなんて見てないでしょ」と思う方も多いかもしれません。そこで、今回トイレとくらす。編集部ではトイレに関するアンケートを実施。トイレをついついチェックしてしまうことがあるか、チェックするならトイレのどの部分かを伺いました。では、さっそくアンケート結果を見てみましょう。

アンケート

なんと約75%の人がトイレをついついチェックしてしまうとの結果に! トイレは意外とよく見られているようです。では、具体的にトイレのどんな場所が気になるのでしょうか? ついついチェックしてしまう場所も伺いました。

Q.具体的にトイレのどんな部分が気になりましたか? また、どんな風に気になりますか?

“「黒ずみや水アカの輪ジミがつい気になってしまう」(30代女性)
「小便をするために便座を持ち上げたら裏側が汚くて、見てはいけないものを見てしまった気がした」(40代男性)
「いくらきれいでもイヤな臭いがすると印象最悪」(20代女性)

このように便器では、黒ずみや水アカの輪ジミ、便座裏の汚れなどが気になるとの声が。また、トイレのイヤなニオイが気になるという声も数多くありました。

さらに、便器以外の部分が気になるという意見も寄せられています。

“「床がきれいかどうかで普段ちゃんと掃除しているのか分かる」(20代女性)
「トイレットペーパーのホルダーやカバーのホコリ、手垢があると気持ちわるいと感じる」(30代男性)
「スリッパやタオル、マットが清潔かどうかはついついチェックする」(30代女性)

※調査概要
有効回答:80
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2018年7月6日(金)~2018年8月9日(水)

このように、便器だけではなく、トイレ空間全体や、トイレ内のアイテムにも清潔感があるのかがチェックされているようです。
とはいえ、毎日掃除していても生活感が出やすいトイレ。お客さんに「まあ!」「すてき!」と感じてもらうテクニックを、家事代行会社「ベアーズ」副社長で家事研究家の高橋ゆきさんにお聞きしました。

好感度を上げるトイレの作り方 トイレ空間掃除完全ガイド

アンケートで寄せられた意見をもとに、気になるトイレの掃除の仕方を、高橋さんに教えていただきました。

「私のところに家事について相談に来る方も、とくに『トイレ掃除が面倒!』『掃除方法がよくわからないからやりたくない!』という方は多いです。狭い個室なので、掃除用具を別の場所に取りに行くのが面倒…というお宅もあるでしょう。でも、簡単に、トイレがキラキラ&ピカピカ&いい香りになる掃除の方法がわかれば、‟トイレ掃除=イヤなもの”というイメージが払拭でき、‟トイレ掃除=楽しいもの”になって、家に遊びに来たお客さんにも喜んでもらえるはずですよ」(高橋さん)

高橋さんによると、トイレ掃除は、じつは下準備が大切とのこと。それを行うだけで掃除の効率がアップするそうです。

トイレのイメージ

高橋さん直伝! トイレを美しくする掃除方法

【下準備編】ステップ① トイレットペーパーを便器の内側に敷き、トイレ用洗剤を吹きかけて湿布する。

「ペーパーを敷くことで、洗剤が水底まで流れてしまうのを防ぎます。洗剤の無駄遣いが防げますし、他の作業中に2~3分ほど置いておくことで、頑固な汚れを緩めることができるので効率的です」(高橋さん)

【下準備編】ステップ② スリッパ、マット、サニタリーボックスなど、トイレ内の小物を全部外に出し、目に見える床のゴミやホコリ、髪の毛、ペーパーの切れ端などを全部集めて取る。

「トイレは狭いので、物をよけながら床や便器の掃除をするのは効率が悪いです。まず物をどかし、床をきれいにして、掃除空間としての準備を整えましょう」(高橋さん)

効率アップのための下準備を済ませたら、トイレ空間の掃除に取りかかりましょう。

【掃除編】ステップ① 便器内に敷いていたペーパーを流し、トイレ用洗剤をつけたブラシでこすり洗いする

「どうしても落ちない汚れは「重曹ペースト」(重曹とボディソープを約3:1の割合で混ぜたもの)でこすりましょう。湿布で汚れが緩んでいるので、黒ずみや水アカの輪も簡単に落ちるはず。頑固な汚れも、重曹ペーストならピカピカに」(高橋さん)

【掃除編】ステップ② 市販の消毒用エタノール約200mlに、好きな香りのアロマオイルを20~25滴混ぜる。それを濡らして絞った雑巾につけて、壁や床、便器の周りや根元を拭き上げる

「汚れているように見えなくても、じつはトイレ空間は尿の飛び散りだらけ…。それがイヤなニオイの原因にもなります。トイレは狭い個室だからこそ、目に見える汚れより、鼻につくニオイのほうが『汚い』『我慢できない』というマイナスイメージを与えやすいもの。消毒用エタノールの除菌消臭効果にアロマの香りをプラスして、トイレをすてきな香りの空間にしましょう。自分の好きな香りを使える、つまり自分の感覚や感性を活かせると、掃除も楽しくなりますよね。もしアロマの香りに迷ったら、尿のニオイを緩和する効果のあるユーカリやミントの香りがオススメです」(高橋さん)
※エタノールの原液は刺激が強すぎるので、消毒用エタノール推奨

【掃除編】ステップ③ エタノール&アロマの水分が飛んだのを確認してから、洗濯済みのマット、スリッパなどを戻す

「トイレ周りのものにも尿がしみ込んでいると、ニオイの温床に。週に1~2回は洗濯して、清潔さを保ちましょう」(高橋さん)

普段の掃除にプラスワン お客さんを感動させる掃除術

ここまで紹介した掃除方法で、汚れのほとんどは落とせるそうです。しかし、高橋さんによれば、以下の部分がきれいだと来客者に「美しい」と感動させるようなトイレになるそうです。

  • 天井の換気扇のホコリ
  • 収納スペースのホコリ
  • 手洗い部分
  • 蛇口、タオルかけ、ペーパーホルダー、鏡などのステンレス部分

「トイレ掃除で重要なのはズバリ‟美感”です。人が家に来るときだけ…とか、目立つところだけ…という感じで掃除したハリボテの美しさでは、人の‟美”を感じる気持ちはなかなか動かせません。裏を返せば、トイレが隅々まできれいだと人の感動をいざなうことができるともいえます。せっかく掃除をするなら、細かいところにも気を配ると、お客様のジロジロというチェック目線がなくなり、ニコニコ笑顔になってもらうことができますよ」(高橋さん)

なかでも、曇っていると汚さが目立ち、ピカピカだとトイレ全体まできれいに見えるという、美感に大きく関わるステンレス部分の掃除方法を伺いました。

紙巻器

鏡や蛇口などステンレス部分の掃除方法

  1. 濡らしてから絞った雑巾で、一定方向に力を入れず磨く。雑巾を往復させるように拭くのは、痕が残るのでNG。
  2. 乾いた雑巾や布巾で一定方向にから拭きして、水気を取る。
  3. 毛羽立ちのない布やクロスなどで、一定方向に仕上げ磨きをする。

「ステンレスは一度傷をつけてしまうと戻せないので、研磨剤配合の洗剤を使うのは避け、顔を拭くくらいの力で優しく拭いてください。スポンジの硬い面をはがしてステンレス拭き用のパッドにすると、適度な力で汚れを落としやすくなるのでオススメです」(高橋さん)

さらに美しいトイレを目指すならリフォームも

密室で生活感が出やすい場所だからこそ、来訪者にチェックされがちなトイレ。その掃除はイヤなもの、面倒なものというイメージがありましたが、簡単に、そして効率よくきれいにできる掃除方法がわかると、すぐに試してみたくなりますよね。きれいになると人にも喜んでもらえて、自信や達成感がつきそうです。

また、高橋さんからは「掃除は‟予防と習慣”が大切です。きれいになったら、それ以降は毎回、トイレや手洗いを使うたびにサッとひと拭きすることを心がけるだけで、清潔さをキープできますよ」と、毎日の予防&習慣サイクルの重要性も教えていただきました。

自力では汚れが落とせない、イヤなニオイが取り切れないという場合や、さらにきれいなトイレを目指したい!という場合は、トイレリフォームで解決するのも1つの手段です。最新のトイレは、そもそもトイレが汚れにくいものや、掃除がしやすい機能や形状のものなどかなり進化しているので、ぜひチェックしてみてください。

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